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踊る踊るBDC
第4話(12/29)
「BDCが教えてくれたこと」

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2年前の冬、オリーブホールで配られたビラが彼女たちを結びつけた―。昨年に続いて冬のまつりでダンスを見せてくれるBDCのステージ本番までを追う。

CHAPTER 4


本番5時間前。 少しずつ
テンションがあがり始める

ついに池田さんがキレた。時は12月19日。本番4日前のステージリハーサルが終わった後でした。 この日は冬のまつりのステージイベントが小休止。そこでメインステージに実際の衣装を持ちこんで、本番と同じように踊っての練習をしたのです。私はメインステージ前にそびえたつやぐらの中で、池田さんに頼まれたハンディカムをまわしていました。

率直な印象は「メインステージは彼らには大きすぎた」ということでした。去年のステージと比べて倍以上の広さがある中で、隊形が整わない、自分がはた目にどのように見えているのかが分からない。さらに動きが小さい、曲に着替えが間に合わない…。ミスというミスが噴き出した後に池田さんがメンバーを一喝したのでした。


それから4日後。私は狐につままれたような気分で通しげいこを見ていました。時間は午後3時。本番まであと5時間に迫っているこの段階で、正直ここまで踊りの隊形がそろっている状態は思いもよらなかったからです。各人の顔もちょっとだけ引き締まって、かつ自信を持って踊っているようにさえ見えました。32人が一斉に同じ動きをすることで生まれるものすごい迫力。4日間でここまでレベルアップできるって若い人は(私も若いのだが)すごいな、というのが印象でした。

豊永さんは「火曜日から考えるとよくここまで来ましたね。でもある程度できたからこそ、人間欲が出てくる。もっとよくできるのでは、と思うところがある。」とメンバーを励まし、池田さんは「テンションが上がりすぎて、間違えてもキャハハとお茶を濁すようなどっちらけのステージになってしまう可能性も」と危惧していました。ある程度心の中で冷静さを持っておかないといけない、というのが大人の心配するところなのかも。


見よ!この入りきった表情。
今年の目標は十分に
達成できたのでは?


ミュージカル調の決めポーズ
このあとサンタに早着替え。

午後5時。高松地方を嵐のような雨と風が…。まだ練習場の池田さんからも「どうですか、会場?…雨が降ってもやりますから!」という電話があったのですが、本番直前には雨も上がり風も止みました。舞台裏ではM1・M2の難しいダンスに緊張している大学生組と、「緊張よりもワクワク」でとにかく元気な高校生・男性という構図。

いよいよ本番!と思う間もないくらい、正直はじまるのはあっという間でした。そして終わってしまうのも。終了後のメンバーが口々に「まちがえた!」とこぼしていたように、実際の舞台の広さ・感覚はやはり本人達の思うよりも広かったり狭かったりで、結局バラバラの踊りだったのかもしれません。本人達にしてみれば「何がなんだかわからないうちに舞台が終わった」というのが本音だったのかもしれません。


ステージが終わり、舞台裏の楽屋に引き上げるメンバーの後ろ姿を見ながら、私は「What's your goal?」という記事を自分が書こうと思ったきっかけは何だったんだろうな…ということをぼんやりと思っていました。今回のチーム結成をつうじて初めて出会った人達が、練習を通じて打ちとけあって、ある瞬間すごく真剣にひとつのことに取り組んでいく。たとえその前後がおちゃらけていたり自分勝手であったとしても、やっぱり見ていて心打たれるというか「いいなあ」と思う。この瞬間を見たかったし伝えたかったから、自分はこの記事を書いたのかな…と思わされました。決して「目標を達成する(上手な踊りを見せる)」ことがすばらしいのではなくて。

ただイベントごとは目標がはっきり完結していても、人生の目標は別にあります。彼らがこれから先、どんなことをしていくかは分からないし、この経験が将来に関係あるのかないのかも分かりません。でも舞台直前、生徒から池田先生へ寄せ書きに書かれていた「一生この思い出は忘れません」という言葉は、やっぱりそれを書いた瞬間だけでも真剣だったからこそ書ける台詞なわけで、瞬間だけでもその言葉は真実なのでしょう。

 


さすがは池田さん。
本番前後は終始笑顔でした。

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